コップにカビが生えてた！そのまま飲んだらどうなる？安全性と正しい対処法

ふとコップを見ると、底にカビが…そんな状態で飲んでしまったら大丈夫なの？と不安になりますよね。

実は、少量のカビであれば胃酸によって死滅するため、ほとんどの場合は問題ありません。

しかし、体調やカビの量によっては腹痛や下痢などの症状が出ることもあるため、正しい知識と対処が大切です。

この記事では、カビの生えたコップで飲んでしまったときの体への影響、症状が出た場合の正しい対応、そしてカビを除菌・防止する方法までを詳しく解説します。

「飲んでしまったけど大丈夫かな？」という不安を安心に変えるための、実践的なガイドです。

カビが生えたコップで飲み物を飲んだらどうなる？

うっかりカビの生えたコップで飲んでしまったとき、「大丈夫かな？」と不安になりますよね。

この章では、結論からどの程度心配すべきなのか、また危険なケースについて分かりやすく解説します。

結論から言うと「少量なら大丈夫」な理由

まず安心してほしいのは、少量のカビであれば人体への影響はほとんどないということです。

カビの胞子や菌は、実は私たちの周囲の空気中にも常に存在しています。

つまり、私たちは普段から知らず知らずのうちに微量のカビを吸い込んでいるのです。

飲み物に少し付着したカビ菌は、胃の中で強力な胃酸によって分解・死滅します。

胃酸はpH1〜2ほどの強酸性で、食べ物の細菌やウイルスも分解する力を持っています。

そのため、健康な大人であれば、多少カビの付いたコップで飲んでも問題ありません。

状況	影響の可能性
少量のカビを飲んだ	ほとんど影響なし
カビが大量に生えたコップを使用	体調不良のリスクあり
免疫力が低い人（子ども・高齢者）	注意が必要

危険になるケースと注意すべき人の特徴

ただし、すべてのケースで安心というわけではありません。

免疫力が落ちている人や、カビを多量に摂取した場合は、注意が必要です。

具体的には以下のような人がリスクを抱えやすいです。

• 子どもや高齢者
• 体調を崩している人
• アレルギー体質の人

このような人は、少量のカビでも下痢や腹痛、吐き気などを起こす場合があります。

症状が出た場合の対処法については、次の章で詳しく説明します。

カビを飲んでしまった後の体調変化と対処法

万が一カビを飲んでしまって体調が悪くなったら、どうすればいいのでしょうか。

ここでは、実際に起こりやすい症状と、そのときにとるべき正しい対応を紹介します。

下痢や腹痛が出たときの正しい対応

カビを飲んだ直後に下痢や腹痛が起きることがあります。

これは、体が不要なものを体外に排出しようとする自然な反応です。

下痢止めを飲むのは逆効果なので避けましょう。

むしろ、体のデトックス作用を助けるつもりで、安静に過ごすことが大切です。

症状	とるべき対応
軽い下痢・腹痛	下痢止めを使わず、水分補給を優先
嘔吐を伴う場合	無理に食べず、安静に過ごす
発熱や強い腹痛	病院を受診

水分補給と消化の良い食事のポイント

下痢をしたときに怖いのは脱水症状です。

こまめに水分を摂ることで、体内の毒素を早く体外に排出する手助けになります。

水だけでなく、経口補水液（ORS）を使うと電解質のバランスも整えやすいです。

食欲が戻ってきたら、おかゆやうどんなどの消化に良い食事を少しずつ摂るようにしましょう。

子どもや高齢者が飲んでしまった場合の注意点

子どもや高齢者は、免疫力が低いため注意が必要です。

もし吐き戻した場合、誤嚥（吐いたものをのどに詰まらせること）を防ぐために、体を横向きに寝かせましょう。

少しでもぐったりしているようなら、すぐに医療機関を受診してください。

対象者	対応のポイント
子ども	水分補給を中心に、早めの受診を検討
高齢者	脱水・誤嚥を防ぐ姿勢で休ませる

体調の異変が続く場合は、自己判断せず病院へ行くことが一番の安心につながります。

コップのカビを安全に除去する3つの方法

カビを飲んでしまったあとは、原因となったコップをしっかり除菌することが大切です。

この章では、家庭でも簡単にできる3つの除菌方法を紹介します。

アルコールで除菌する手順

最も手軽で安全なのがアルコール除菌です。

70〜80％のアルコール度数を持つ製品を使えば、カビ菌を効率的に除去できます。

たとえば、「パストリーゼ77」は食品にも使えるほど安全性が高く、台所でも人気です。

手順は以下の通りです。

• ティッシュやキッチンペーパーにアルコールをたっぷり染み込ませる
• カビ部分を中心に、周囲まで広く拭く
• 流水でよくすすぎ、自然乾燥させる

使用アイテム	効果	注意点
アルコール（70〜80％）	手軽に除菌できる	火気厳禁、換気を行う
キッチンペーパー	広範囲を拭き取りやすい	一度使った面は再利用しない

日常的な掃除にも使える方法なので、キッチンの清潔を保つのにもおすすめです。

塩素系漂白剤を使うときの注意点

強力に除菌したい場合は、塩素系漂白剤を使用しましょう。

「キッチン泡ハイター」などは使いやすく、短時間で効果を発揮します。

ただし、素材によっては漂白剤が使えないものもあるため注意が必要です。

使える素材と使えない素材を以下にまとめました。

使用可	使用不可
プラスチック（メラミン除く）、ステンレス、陶器、ガラス	金属（ステンレス以外）、メラミン食器、漆器、天然石

使い方はシンプルです。

• 漂白剤をカビ部分に吹き付ける
• 2〜3分放置
• その後、食器用洗剤でしっかり洗い流す

漂白剤が残ると健康被害の恐れがあるため、すすぎは十分に行いましょう。

熱湯消毒で簡単にカビを死滅させる方法

最後に紹介するのは熱湯消毒です。

50℃以上のお湯に90秒以上浸すことで、カビ菌を死滅させることができます。

耐熱性のコップであれば、この方法が最も手軽で安全です。

手順は以下の通りです。

• コップのカビをティッシュで軽く拭き取る
• お湯を張った容器にコップを沈め、3〜5分ほど放置
• 取り出したら自然乾燥させる

方法	特徴	注意点
アルコール除菌	簡単・即効性あり	火気厳禁
漂白剤除菌	強力な殺菌効果	素材を選ぶ
熱湯消毒	薬剤不要で安心	耐熱素材のみ可

コップの素材や用途に合わせて、最適な方法を選ぶのがポイントです。

カビが生えないコップの管理法

カビを除去しても、再び生えてしまっては意味がありません。

この章では、カビを発生させないための日常管理のコツを解説します。

日常的な洗い方と乾かし方のコツ

カビの原因は「水分」と「栄養分（汚れ）」です。

そのため、使ったコップは放置せず、すぐに洗うことが基本です。

食器用洗剤でしっかり洗い、布巾ではなく自然乾燥させるのが理想です。

布巾は湿気を残しやすく、かえって菌を繁殖させることがあります。

ポイント	理由
使用後すぐに洗う	カビの栄養源を残さない
完全に乾かす	水分が残ると菌が繁殖しやすい

再発を防ぐ保管と換気のポイント

清潔にしても、保管環境が悪ければカビは再発します。

食器棚の中は湿気がこもりやすいため、通気性を良くすることが大切です。

コップ同士を密着させず、少し隙間を空けて保管しましょう。

また、除湿剤やシリカゲルを入れておくのも効果的です。

対策	効果
コップの間隔を空けて収納	湿気のこもりを防ぐ
食器棚に除湿剤を設置	カビの繁殖を抑える

日常のちょっとした意識で、カビの発生はぐっと減らすことができます。

まとめ：カビを飲んでも慌てず正しく対処しよう

ここまで、カビの生えたコップで飲んでしまったときの影響や、除菌・予防の方法を見てきました。

最後に、この記事の内容を簡潔にまとめます。

ポイント	概要
少量のカビは問題なし	胃酸で分解されるため、多くの場合は心配不要
体調不良が出たら	下痢止めを使わず、水分補給と安静を優先
除菌の方法	アルコール・漂白剤・熱湯の3通り
再発防止	洗った後は完全に乾燥させ、湿気を避けて保管

カビを飲んでしまっても、落ち着いて正しく対応すれば大丈夫です。

万が一体調が悪くなったら、自己判断せず早めに医療機関を受診しましょう。

そして今後は、清潔なコップで気持ちよく過ごすために、日常のケアを意識してみてください。

「洗う・乾かす・風通しをよくする」この3つが、カビ予防の基本です。

ほんの少しの手間で、安心してお茶やコーヒーを楽しめる環境をつくれます。